お墓のリフォームについて考える。

お盆中は天気が悪く涼しい日もありましたが
二本松市もここ数日はいやはや暑い暑い。
「暑さ寒さも彼岸まで」
あと一ヶ月はこの暑さが続くのでしょう。
現在は二本松市太田地区で墓地工事進行中です。
私はお盆明け以降はCADでの作図やお客様との打ち合わせに励んでいます。
本日もお墓のリフォーム工事一件とお墓の新設工事一件が御成約となりました。
(有)ミナト石材へ御用命を賜りましたこと誠にありがとうございます。
社長はじめ従業員一同心より深く御礼申し上げます。
施工前 007
こちらは御成約となりましたリフォーム工事の現状です。
どういった内容のリフォームかは完成後にアップしたいと思います。
お墓のリフォーム工事って僕たち石工にとっては腕の見せ所です。
現在あるものを如何に活かしてお客様のお墓のお悩みを解決するか。
やり甲斐満載です。
しかしながらお墓のリフォームのお仕事を敬遠する石屋さんも多いようです。
なぜか?
理由は簡単です。
新設工事に比べて手間がかかるし利益も少ないから。
具体的に言いますと
古い石塔を解体してクリーニングして倒壊防止のステンレスピン用の穴開けて建て上げするより
中国で加工して中国で字まで彫ってそれを建て上げする方が手間がかからず利益が多いんです。
それゆえ強引な営業も横行している模様。
「石碑は今あるものを使いたいって言ってるのに
安くするから安くするからってしつこくて仕方ないから石碑新しくしたよ。トホホ。」みたいな感じ。
石屋は物売りではないのですから
こういう強引なことをしている業者がいると思うとがっかりです。
石屋って物売りじゃないとしたら何?
石屋は「墓守(はかもり)」なのです。
最近よく考えることなのですが
(有)ミナト石材は法人にしてから私で三代目。
石工の家系としては私で五代目になります。
私のひいひいじいちゃんから石工として代々続いています。
世の中はシビアなもので商売というものは
世のため人のためになっていなかったり世の中に必要なくなったりしたものは淘汰されていきます。
そのサービスを必要としている人がいなければ
経営を持続させていくことができませんのでその商売をたたむしかなくなるのは当然です。
商売とはそれだけシビアなものです。
でも湊家は五代にわたって石屋を続けることができている。
どうしてか?
代々この地域で石屋の役割を果たしてきたから。
その役割というのが「墓守(はかもり)」なのだと思います。
ひいひいじいちゃんの代から現在まで120年強にわたり
ここ二本松市(旧岩代町)小浜という地域でたくさんのお墓を建てさせていただきました。
石屋とお客様の関係というのは建てて終わりではなく
建ててから本当のお付き合いが始まります。
お客様はつくったお墓を代々にわたり守っていかなくてはいけません。
お客様と一緒にお世話になりましたお墓をお守りしていくこと
これが石屋の大切なつとめなのだと感じます。
たとえばお客様の御家族に不幸があったら戒名を新たに刻まなくてはいけません。
その際に正確に彫ることは当たり前ですが彫る時期など正しいアドバイスをする。
また目地(石と石の継ぎ目)の劣化が目に見えて気になるようになってきていたら
近くに仕事に上がった際に依頼がなくても目地を補修しておく。
蜂の巣があったら駆除しておく。
石碑に鳥のフンが落ちていたら拭いておく。
花立などがずれていたら直しておく。
などなど書き出したらキリがありません。
一言で言いますと「お墓の便利屋」です。
この地域の「墓守=お墓の便利屋」として古くから必要とされているから今がある。
これっておそらく石屋という仕事の根本です。
新しいお墓をお世話になること。
これは石屋にとりまして本当にありがたいお仕事です。
でもこれは長く地域で築いてきた信頼があってこその御依頼と肝に銘じなければなりません。
この信頼があってこそ御紹介に繋がるわけですから。
どこの石屋さんも
新しいお墓!新しいお墓!!って躍起になっています。
これは私だってそう思います。
でもそこばかり意識して業界の質を下げるような強引な営業はやめましょうよ。
今世の中にはお墓不要論が溢れかえりそれを具体化した埋葬方法が出てきました。
私たち石屋が気にすべきは同業他社ではなくて
亡くなってもお墓はいらないからねという風潮です。
私たち石屋がすべきは「お墓の素晴らしさ」を世の中に説いていくことです。
「湊くん。お墓が建たない世の中になったら商売できなくなるからそういうこと書くんでしょ?」
なんて言われそうですが
この日本においてお墓が建たないなんてことになったら大変なことが起きますよ。
確実に日本の犯罪率は上がります。
このへんの話は前回の記事にて。
長い記事になっていて気がついたらリフォームの話から少しずれました。
なぜ私どもはお墓のリフォームを得意とするか?
長らく墓守をしていることで
「この方はこういったことでお参りしづらくて困っていそうだな」ですとか
「ここをこうしたら水はけ良くなってお参りしやすくなるのにな」ですとか
地域の皆様のお墓の状況を把握しているからでございます。
(有)ミナト石材は
お墓参りするにあたり快適な墓地空間を御提案いたします!!

この記事を書いた人

湊 和也㈲ミナト石材 代表取締役社長
福島県二本松市小浜 ㈲ミナト石材 代表取締役社長。120年続く石屋の五代目です。お墓は「大切だった亡き御家族様の安らかな眠りを願う、残された御家族様の祈りの象徴」です。この私信を胸に、僕は人を想ってお墓をつくり続けます。・・・・・とまあ、お堅い自己紹介はここまで(笑)お酒大好き!!お祭大好き!!二人の娘を持つ石屋のおとっつぁんです!!最近は腕時計の収集に夢中~。と言っても高級品ではなくチープカシオね(笑)ブログは毎日更新しています。お墓づくりに不安のある方や疑問をお持ちの方の一助になれれば、僕にとってこの上ない喜びですっ!!

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