社長と弟が広島へ行っていますので事務所には僕一人。
静かな時間が流れています。
本日も納骨の依頼があったものですから
ビシッと「おさめびと」してきました。
僕が石屋になってから気が付けば干支が一周しました。
12年以上は石屋やってるということになります。
まあ弊社の大ベテランからするとまだまだ鼻垂れ小僧ですけどね。
うちの長老は石工として40年以上のキャリアがあります(゚д゚)
そんな鼻垂れ小僧の僕のキャリアの中でも
今までお世話になりましたお仕事で忘れられないお仕事がいくつかございます。
今日はその中の一つを御紹介。
お客様から墓所新設の御依頼を賜りましたのは
お客様の奥様の御葬儀が終わって二週間ほど過ぎた頃。
「四十九日法要には納骨したいので何とか間に合わないだろうか?」とのこと。
通常四十九日法要までに建墓という場合は
御葬儀翌日には御契約させていただいき直ちに準備に入るわけですが
このときは四十九日法要まで残り約三週間という中での御依頼。
石屋であれば与えられた時間がどれほど少ないかわかると思います。
「和型石塔のお墓なら対応できます。」と僕。
「昔からの石塔じゃなくて妻を偲ぶに相応しいかたちのお墓にしたい。」とお客様。
「デザインを吟味いただく時間・それを加工する時間を考えますと
弊社の展示品もしくは取引先メーカーの展示品を御覧いただきその中でお決めいただくしかありません。」と僕。
「それでもいい。早速見せてくれ。」とお客様。
同日弊社の展示品を御覧いただきまして
石塔・外柵をお選びいただき目の前に迫った四十九日に向けて準備開始となりました。
その後無事に四十九日法要前に完成したお墓がこちら。
デザイン墓石「明空」という石塔です。
石塔正面の花の彫刻に沿うようにある立体的なラインが
亡き奥様の顔の輪郭にそっくりだとのことで一目惚れでの決定。
あたたかみある石の色も気に入っていただきました。
まず何より無事に期限までに完成できたことに僕は安堵したのですが
「湊くん。無理言って間に合わせてくれてありがとう。
素晴らしい仕上がりで良いお墓ができた。君にお願いして本当に良かった。
納骨したあとは毎日お参りに来るよ。」
ありがたいお言葉頂戴いたしました。
「毎日お参りに来るよ。」
石屋としてこんなに嬉しい言葉はありません。
自分がお世話になったお墓を
これほどまでに亡き御家族そのものとして大切にしていただけることは
石屋にすれば涙が出るくらい気絶するくらい嬉しいことなのです。
またお墓というのは石塔というのは大切な御家族を亡くされた方にすれば
大切だったあの方そのものなのだな~とあらためて感じるお仕事でありました。
とまあキーボードを叩きながらこれからもこのお仕事のようにお客様に喜んでいただけるよう
お墓づくりの誠心・誠意のお手伝いを続けていかなくてはな~と強く思う曇天の夕方です。
湊和也は褒められると照れます。
照れてんのかこれ(笑)
この記事を書いた人
- 福島県二本松市小浜 ㈲ミナト石材 代表取締役社長。120年続く石屋の五代目です。お墓は「大切だった亡き御家族様の安らかな眠りを願う、残された御家族様の祈りの象徴」です。この私信を胸に、僕は人を想ってお墓をつくり続けます。・・・・・とまあ、お堅い自己紹介はここまで(笑)お酒大好き!!お祭大好き!!二人の娘を持つ石屋のおとっつぁんです!!最近は腕時計の収集に夢中~。と言っても高級品ではなくチープカシオね(笑)ブログは毎日更新しています。お墓づくりに不安のある方や疑問をお持ちの方の一助になれれば、僕にとってこの上ない喜びですっ!!
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