低価格の新石種があるにはあるけれど・・・・・。

皆様こんにちは。
とりあえず
現場が再開できましてほっとした
石屋ブロガーの湊和也です。

石屋さん。
うちはあんまり予算ないから
安い石でいいから。安い石で。

こういったお客様からのお話は
今どこの石屋さんも
よく耳にしているのではないしょうか？

少ない予算でお墓を建てること
少ない予算でお墓をリフォームすることが
悪いと言いたいわけではありません。

お墓の購入は
一生に一度あるかないかの大きなお買い物。
衝動買いする品物ではなく
予算があって当然だと思います。
もちろん僕たち石屋は
御提示いただいた御予算で
可能な限り高品質なお墓の提供に
精一杯つとめています。

んで先日も
お墓の縮小化
お墓の低価格化について書きました。

仏壇店がお墓を販売することをダメだとは言いません。ただ・・・・・

仏壇店と同じ土俵で商いをする
安売り石材店は大変だと思います。

そうでなくても低価格化により
どこの石屋さんも
石材仕入れの出費は抑えたいところ。

そうなると石材輸入の商社さんも
低価格の新石種を探すようで
先日いくつか紹介していただきました。
まあほとんど中国産ですが。

確かに安いんですが・・・・・

良しっ！！
じゃあこれを使っていこう！！

と実はそう簡単にはいきません。

お墓は御先祖様や亡き御家族の
安らかな眠りを願う心の象徴。
その象徴として
長く長くそこに有り続けるものです。

そこに有り続けるというのは
物理的な側面で言いますと
要は長年風雨にさらされるということです。
石は自然素材ですから
艶が落ちたり汚れたりと
経年で変化があるものです。

となると
経年での変化が少ない石材が望ましい。

新石種となりますと
日本での使用実績が少ないわけですから
現時点で経年での変化の情報も少ない。

もしかしたら
大きな変化はないかもしれない。

でも
もしかしたらクレームに繋がるような
大きな変化があるかもしれない。

万が一クレームになったとしましょう。

例えば
石塔のひとつの部材だけ
交換となった場合
石材輸入の商社さんから
今は採石されていません
という答えが返ってきたら・・・・・

あわわわわわヽ(´Д`；)ﾉ

新石種というのは
こういったリスクもあるんですね。

そのリスクを了承していただいて
販売すればいいじゃん。

こういう石屋さんがいるかもしれない。

でもそれって
お客様に博打打たせてるわけで
良心的な石材店のすることではない。

というわけで僕は

安い石でいいから。安い石で。

と言われましても

日本での使用実績も多く
今後もある程度
採石や流通の見通しがあって
経年での変化の少ない
そういった石材の使用をおすすめいたします。

だからといって
御予算を大きく上回るような
そんな御提案はいたしませんよ(^_^;)

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この記事を書いた人

湊和也㈲ミナト石材代表取締役社長

福島県二本松市小浜㈲ミナト石材代表取締役社長。120年続く石屋の五代目です。お墓は「大切だった亡き御家族様の安らかな眠りを願う、残された御家族様の祈りの象徴」です。この私信を胸に、僕は人を想ってお墓をつくり続けます。・・・・・とまあ、お堅い自己紹介はここまで(笑)お酒大好き！！お祭大好き！！二人の娘を持つ石屋のおとっつぁんです！！最近は腕時計の収集に夢中～。と言っても高級品ではなくチープカシオね(笑)ブログは毎日更新しています。お墓づくりに不安のある方や疑問をお持ちの方の一助になれれば、僕にとってこの上ない喜びですっ！！

1月, 2016