皆様こんにちは。昨日は忘れもしないあの3・11でした。早いもので丸6年が経過しました。まずもって津波をはじめとした震災関連で尊い命を失った方々へ心より御冥福をお祈りいたします。そして御遺族の皆様が一日でも早く日常を取り戻されますことも心より祈念いたします。どうも!!未曾有の大災害を経験して、あらためて今ある自分の命に感謝しなくてはいけないなと墓前で合掌する石屋ブロガーの湊和也です。
長女は当時1才9ヶ月。次女は震災後の生まれ。二人にはあの日起こったことそしてその後にここ福島で起こったことを、しっかりと語り継いでいきたいと考えています。
さてさて。震災といえばここ二本松市でもお墓には相当の被害が出てしまいました。被害が出てしまったのはボンド登場以前のセメント接着施工時代のお墓がほとんど。しかしボンドを使用していても倒壊したお墓もありました。一概に「ボンドを使用すれば大丈夫」とは言い切れません。そのため現在では各社がより良い施工法をまだまだ模索している最中かと思います。中には震災前と何ら変わらない施工をしている石屋さんも見かけますけどね。震災の教訓を生かさない石屋。まずもって論外ですね~。
お墓の復旧の中で、倒壊して角が欠損したり傷が付いたりした墓石の、工場での再加工による修復をずいぶんと行いました。その中で感じたのは「装飾過多な墓石は工場での再加工による修復は手間が掛かる」ということ。細かな加工を施してあればあるほど手間が掛かります。手間が掛かるということは、掛かった分だけお客様の御負担が増えるということです。
再加工による修復を結構簡単にお考えのお客様が多いようなのですが、僕達石屋は「ただ単に直す」ということはなくて、やはり修復後の見た目を考慮して再加工しています。例えば角が欠損した墓石であれば、その角が関係する辺(へん)に装飾のひとつとしてR加工を施して対応することとかでしょうか。しかしもともとR加工が施されていたとすると、欠損を分からなくするためにさらに大きなR加工となり、結果仕上がったR加工が大き過ぎて見た目に落ち着かない。んでこれが石塔前の花立だとすると左右対称が一般的ですから、もう一方にも同じく大き過ぎるR加工を施さなくてはいけなくて、見た目に落ち着きがないものをつくるためにさらに手間が掛かってしまいます。
単純なR加工ならまだ良いですけど、設計センス・デザインセンスがない石屋さんがつくった無駄に細かな装飾が施された墓石はさらに大変です。やれ銀杏面だ。やれ面取りだ。やれR加工だ。やれ格子加工だ。やれ四方の帯だ。帯の中も本磨きだ。などなど書き出すと終わりがありませんが、「デザインとは無駄を省くこと」ということを知らずに「デザインとは付け足すこと」と勘違いしている石屋さんがつくった墓石の再加工による修復は大変なんです(^_^;)修復より新品との交換を提案させていただきたいくらいです。というかもともと交換需要を狙ってそういう墓石を設計しているのか?そんな石屋さんも論外だね。
こちらは先日自社加工した初森御影石を使用した位牌型石塔。細かな加工は竿石頭頂部のみ。見た目にバランスが良いのは「黄金比」を考慮して設計しているからだと思います。見た目にバランス良いって感じているのは僕だけ?(^_^;)・・・・・まあいいや。自己満足で突っ走ります(笑)とにかくこういったシンプル設計でも立派なお墓ですし素敵なお墓です。加えて基本的に角物(シンプルな直方体)が加工の主ですので販売の際にお客様の御負担も少なくて済みます。さらに加えて基本的に角物(同前)なので有事の際の角の欠損や傷に対しての対応もしやすいんですね!!
というわけでこれからは東日本大震災のような未曾有の大災害が発生したときに、まずもって倒壊などの被害が出ないようにより良い施工をすることが大切なんですけど、万が一倒壊して角の欠損や傷が発生しても容易に対応ができることを考慮して設計・デザインをすることも欠かせないのではないでしょうか?
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この記事を書いた人
- 福島県二本松市小浜 ㈲ミナト石材 代表取締役社長。120年続く石屋の五代目です。お墓は「大切だった亡き御家族様の安らかな眠りを願う、残された御家族様の祈りの象徴」です。この私信を胸に、僕は人を想ってお墓をつくり続けます。・・・・・とまあ、お堅い自己紹介はここまで(笑)お酒大好き!!お祭大好き!!二人の娘を持つ石屋のおとっつぁんです!!最近は腕時計の収集に夢中~。と言っても高級品ではなくチープカシオね(笑)ブログは毎日更新しています。お墓づくりに不安のある方や疑問をお持ちの方の一助になれれば、僕にとってこの上ない喜びですっ!!
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